8月中になんとか鮭を釣りたいと、長期戦覚悟で向かった太平洋。
初日の厚内から旭浜経由歌別まで合計600km、3泊4日に渡る釣行にもかかわらずまたしても鮭に出会うことは叶わなかった。
8月24日9時自宅を出発。
高速を使わずに4時間半の道のりを走り、大津を経由して厚内へ到着したのは午後4時を過ぎていた。
釣り人は確認できる範囲で数名、だが釣れている気配はない。
先行者に情報確認をしてみたが朝のうち2本上がったものの、それ以降反応無く釣れていないとのこと。
とりあえずロッドを取り出しキャストをしてみるが、全く反応はない。
広い漁港を見渡してもどこにも跳ねやモジリもなく鮭の気配は感じられない。
繰り返すキャストに反応無く、この日は日没の18時に納竿。
厚内漁港の朝陽
翌25日早朝4時より再開。
前日に比べ釣り人の数は増えているが、みなさん目指すポイントは防波堤の先端部のようでそこから外海を狙っている。
今の時期は港内よりも外海のほうが可能性が高いということなのか。
だが、しばらく様子を見ていたが今日はここもダメなようだ。
自分は港内で2時間トライしてみたが釣れる気配無く、場所移動を決意。
厚内からほど近い大津海岸を経由し旭浜漁港へ向かってみた。
ここは厚内に比べ釣り人は多く、ほとんどが道東特有の「垂らし釣り」で鮭を狙っている。
左側の一角が空いていたので釣り座を構え釣り開始。
投げ竿2本とウキルアーを用意しキャストを繰り返すが反応なし。
すると右隣の夫婦連れの竿にアタリが来た。
穂先の柔らかい長竿が大きくしなり、銀ピカの鮭が上がった。
真横で釣り上げられた鮭を見て期待度は上がるが、なかなか自分の竿には来てくれない。
30分も経たずに再び右隣の垂らし竿にアタリ。
連続ヒットにうらやましさが募るが、やはり自分の竿には鮭は食いついてくれない。
太平洋で鮭を狙うのであればやはり垂らし釣りがベストなのか?
すると、放置しておいた投げ竿にアタリが来た。
タイミングを見計らい合わせを入れる。
待望のヒット!
だが・・・ 軽い。
エサ取りのウグイか?
生体反応を感じながら手元まで引き寄せると、針先についてきたのはキュウリウオ。
魚体からキュウリのようなニオイがすることからそう名付けられているようだ。
結局この外道が2匹釣れただけでこの日も鮭に出会うことは叶わなかった。
26日釣行3日目。
前日2匹の鮭を確認していたのでこの日も旭浜漁港で再開。
だが、この日は周りも含め朝から1匹も釣れていない。
おまけに雨にも降られ、3時間で心折れ太平洋を再び南下。
十勝港、音調津漁港、目黒漁港と、前回と同じルートを経由し歌別漁港へ向かった。
さすがにここは釣り人が多く、堤防側にはズラリと人が並んでいる。
だが入れないことは無く、リスクは高いがロープが張られているところには空きがあったのでそこへ入り釣り開始。
釣りを始めてから1時間が過ぎたころ、堤防の入り口付近の垂らし釣りチームにヒット。
その後も何匹か釣れるが、この日はなぜかこの一角だけに集中していたようで、漁船の出入り口付近の好ポイントではヒットシーンが見られない。
11時過ぎから始めた自分にもアタリが来ることは無く、この日も残念ながらボウズ。
それでも何とか鮭を釣りたいと、もう一泊を決意し車中泊。
翌27日早朝3時釣り開始。
さすがに土曜日ともなると平日とは釣り人の数が違い、朝の3時には堤防側はほぼ満席の状態。
前日と同じ場所で釣りを始めるがこの日は周囲を含めなかなかヒットの声が聞かれない。
それでも4時を過ぎたころ、垂らし釣りチームにヒット。
開始2時間、港内全体で5匹ほどの鮭が釣れるのを確認したがそれ以降アタリもなくなり7時を過ぎたころには激しい雨に見舞われ釣りを中断。
雨は数分で小ぶりになったが、釣りを再開する気にもなれずそのまま道具を片付け車へ戻った。
朝食をとり車の中からしばらく港内の様子を見ていたが誰も釣れていない。
同じように釣りを中断し車へ戻ってきた方としばらく話をしたが、今年の歌別は例年になく不振とのこと。
30年以上のベテラン釣り師曰く、温暖化の影響なのか年々釣果が落ちて来ていて鮭の姿が見られなくなってきているらしい。
北海道の鮭釣りシーズンは9月から本格化するが歌別は早場といわれていて、自分も昨年7月末にここで2匹の鮭を釣っている。だが自分はともかく太平洋側のどこを廻って見ても釣れているという情報はあまり聞こえてこない。
海水温の影響で岸寄りが遅れているだけならまだいいのだが、個体数そのものが減っているのではないか?と心配されていた。
鮭釣りを始めてまだ5年目なので自分には体感できるほどの経験はないが、ほかの釣り場でも釣り師の方からは同様の話が聞かれる。
釣り人のゴミ処理問題や河口での制限期間延長などもあって、数年後には北海道での鮭釣りそのものができなくなってしまうのではないか。
そんな少し不安な気持ちを抱えながら結局最終日も8時で釣りを諦め、途中の静内温泉で肉体的精神的疲労を回復させ帰路に就いた。
静内温泉
それでも、とりあえずは9月からの爆釣を期待しながら次回釣行に向け準備をしている。
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